Diary 雑記

02

 小説「4人の食卓」の販促活動の一環として、日本テレビと紀伊国屋書店、それに東芝エンタテインメントがサイン会を企画してくれた。

実はサイン会なんて、照れくさくて嫌だった。何だか偉そうだし・・・僕はペ・ヨンジュンみたいにいい男じゃないし・・・それに、僕なんかのサイン会に来てくれる人なんてどこにもいないとも思っていたから。だけど、むげに断るわけにもいかず、僕はしぶしぶサイン会の企画に応じた。

僕の初めてのサイン会は5月の30日の日曜日、午後2時から新宿紀伊国屋書店で行われた。

「もし、ひとりも来なかったら、どうしよう?」

僕はどきどきしていた。主催者側は「30人前後は来てくれるでしょう」と言ってくれたが、そんな言葉はただの気休めに感じられた。

けれど・・・そんな僕の不安は杞憂に終わった。なんと、100人近くの方々が、小説「4人の食卓」を持ってサイン会の行列に並んでくれたのだ!!

「まさか、これほど人が集まるとは」と、日本テレビや紀伊国屋書店の人たちも驚いていた。けれど、誰より驚いたのは僕自身だった。

 こんなにもたくさんの人が僕の本を読んでくれているのか・・・こんなにも多くの人がわざわざ新宿にやって来て、わざわざお金を払って僕の本を買い、わざわざ行列に並んでくれるのか・・・あまりの感激に涙が出そうになった。

そう。決して大袈裟ではなく、生まれてからこれほど感激したことはなかった。

読者の方に実際にお会いするのは初めての体験だった。そしてそれは、素晴らしい体験だった。

「一緒に写真を」と言ってくださった女性の方々もいた。高価なお菓子を僕へのプレゼントとして持って来てくださった方々もいた。

「本当に会えるなんて感激です」と言って僕の手を握りしめてくださった方もいた。「ずっと応援してたんです」と言ってくださった年輩の方や、「大好きです」と言ってくださった若い女性もいた。「デヴュー作からずっとファンです」と言ってくださった方もいた。そして、ほとんどの方が、「これからも頑張って下さい」と声をかけてくれた。

ああ、こんなにもたくさんの方が、僕の本を読んでくださっているんだ。

僕はサイン会をして、本当によかったと思った。この感動を決して忘れまいと思った。

最後になるが、この場を使って、読者の方々にお礼を言わせていただきたい。

これからは僕を応援してくれている読者のことを思い浮かべながら、できるだけ真摯に、できるだけ謙虚に、できるだけひとりよがりにならないように注意して小説を書いていくつもりです。読者の支持がなければ、小説家という稼業はなりたちません。これからも、ぜひ、よろしくお願い致します。

それから、最後の最後に、サイン会にお越しいただいたみなさま、ありがとうございました。またどこかで、お会いできれば幸いです。

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