Diary 雑記

07

ベランダで煙草をふかし、のんびりとコーヒーを飲みながら盆栽を眺めていたのもつかの間、猛烈に忙しい日々がやって来てしまった。

昔から僕は「断る」ということができない性格なので、来た仕事をほとんどすべて引き受けてしまう。そうすると結果的に何もかもが中途半端になってしまい、大勢の人に迷惑をかけることになる。

仕事はある程度は制限しなければと思ってはいるのだが、いざ「大石さん、お願いしますよ」と言われると、たとえそれが初めて会う人であったとしても、「はい。わかりました。頑張ります」と反射的に言ってしまうのだ。八方美人というか、気が弱いというか、ええかっこしいというか・・・我ながら困った性格だ。

そんなわけで、少なくとも当分は忙しい日々が続きそうだ。

本当は友人を訪ねて草津温泉に行って、しばらくのあいだのんびりと湯治するはずだったのだが、それも直前になってキャンセルしてしまった。12月には半月ほど南の島に行く予定ではあるのだが、それもどうなるかわからない。

とにかく忙しいのである。

「忙しい」と言っても、僕の場合、あっちに行ったり、こっちに行ったり、誰かと会ったり、誰かと電話で話したり・・・ということはない。ただ、ワープロの前に何時間もじっと座っているだけである。腰は痛いし、目は疲れるし、肩も凝る。煙草の吸い過ぎとコーヒーの飲み過ぎのせいで胸焼けもひどい。1日中、誰とも話さないので、孤独も募る。

おやおや、気がつくと愚痴を言っている。いけないことだ。

さて、こんな単調な日々の最大の楽しみは夜のお酒である。

ありがたいことに、我が家では妻が毎晩、まるで旅館の夕食のように趣向を凝らした料理をテーブルにずらりと並べてくれる。あまりにも皿数が多くて、テーブルに載りきらないほどだ。

僕は妻とふたりでそれをつまみながら、何時間も飲む。テレビは見ない。音楽も聞かない。夫婦で話をしながら、ただ飲む。ピールから始まり、チューハイ、ワイン、日本酒・・・そして最後はウィスキーをベッドに持ち込んでまた飲むのである。

「幸せか?」ときかれれば、やはり「幸せです」と答えるべきなのだろう。

僕はろくでもない人間なのに、好きな仕事をし、好きな人と暮らしていられる。だとしたら、これ以上何を望むというのだろう? 忙しいからといって、愚痴を言ったら罰があたる。

だからもう決して愚痴は言うまい。嫌だ、嫌だと思うまい。これが僕の仕事なのだから、辛抱し、勉強し、癇癪を起こさず、必死で書き続けるべきなのだ。

さて、きょうも原稿を書き終えた。これからいよいよ我が家の酒宴が始まる。

「今夜も死ぬほど飲むぞっ!!」

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