Diary 雑記

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僕は記憶力が極端に悪いので、どこに書いたのかは覚えていないのだが……1990年のゴールデンウィークについて書いたことがあったと思う。

あれは結婚して初めて迎えたゴールデンウィークだった。

ゴールデンウィーク初日のあの晴れた朝、強い日の光に照らされた自宅のマンションのベランダに出た瞬間、僕の全身に強烈な喜びがこみ上げて来た。

それは思わず涙ぐんでしまうほどの、凄まじいまでの喜びだった。

あの朝の喜びのことは、今もはっきりと覚えている。人生であれほど嬉しいと感じたことは、数えるほどしかない。

あれからとても、とても……とても長い年月が過ぎた。

今の僕にはゴールデンウィークなどまったく関係がない。

それでも毎年、ゴールデンウィークが来るたびに、僕はとても幸せな気持ちになる。

溢れる日の光の中で世間の人々がのんびりとくつろいでいるせいか、世の中の空気がとても穏やかに感じられるのだ。そして、僕までがのんびりとして、穏やかな気持ちになれるのだ。

というわけで、きょう4月30日も僕はのんびりとした気持ちで暮らしている。

仕事のほうは相変わらず、頭がおかしくなるほどに忙しいのだが、ゴールデンウィーク中なので何となくくつろいだ気分になれる。

今朝の僕は9時半に起きた。そして、いれたばかりのコーヒーを持って(今朝はキリマンジャロでした)、妻とふたり、パジャマ姿ででテラスに出た。

二頭の猫たちも、僕たち夫婦と一緒にテラスに出て来た(今はノボルも一階のテラスへの出入りを許しております。屋上バルコニーは立ち入り禁止です)。

「ああっ、幸せだな」

熱いコーヒーをすすりながら、僕は呟いた。

隣では妻が、ダージリンの入ったカップを傾けていた。

二頭の猫はプランターの花や葉の匂いを嗅いでいた。

鳥たちの声が聞こえ、子供たちの声が聞こえた。

暖かな風が僕たちの髪を揺らしていった。

テラスにはジャスミンの花の香りが濃厚に漂っていた。

テラスの塀の向こうでは、芽吹いて間もない黄緑色をしたイチョウの葉が揺れていた。

そして、僕はまた、23年前のゴールデンウィークの朝を思い出した。

こんなふうにして、このゴールデンウィークを僕は過ごしております。

でも、午後からは猛烈に働いていますけどね。

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