Diary 雑記

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10月の最後の日曜日に、妻が有楽町にある東京国際フォーラムで行われた「大江戸骨董市」に出店した。

僕は徳間書店の新作の構想中ではあったけれど、気晴らしも兼ねて妻について行った。

この日は朝からどんよりと曇り、凍えるような寒さだった(東京の最高気温は12.9度でした)。風もあって、本当に寒かった。

だが、そんな天気だというのに、人の出はまずまずのようで、妻の店にもぽつりぽつりと客が訪れた(妻の商品はマイセンやリヤドロの磁器人形が主体で、かなり高価なものが多いので、屋外の骨董市ではあまり売れません。屋外では3000円以下の安いものがよく売れるのです)。

サラリーマンだった頃の僕は営業の仕事をしていた。だから、接客にはそれなりの自信があった。グラフィックデザイナーだった妻よりも、僕のほうがずっと、ずっと売れるはずだと考えていたのだ。

けれど、妻が骨董品店を始めてから半年足らずのあいだに、その自信は完全に打ち砕かれた。店で売れるのは妻だけで、僕はまったく売れないのだ。それどころか、店にきた来たお客に僕が「いらっしゃいませ」と声をかけると、たいていのお客は逃げるように店を出て行ってしまうのだ。それだけでなく、僕がいると、店にはお客が寄り付かないようなのだ。

うーん。なぜだろう?

不思議だけれど、それが事実だ。受け入れるしかない。

その日も僕が少し店を離れると、たちまち客がやって来た。そして、妻を相手に長話をしたあとで、ふたりか三人にひとりぐらいは何かを買っていってくれた(この日は高価なものはさっぱりでしたが、いつもは売れないようなものや、長く売れずに残っていたものが売れたようです。値切らずに買ってくれる気前のいいお客も多かったようです)。

ひとりきりで接客を続けている妻の様子を、僕は20メートルほど離れたところからぼんやりと眺めていた。そして、思った。

すごいなあ。たいしたものだなあ。自立してるんだなあ。

結婚して26年半もの時間が過ぎたというのに、僕はいまだに妻に感心しっぱなしなのであります。

11月の妻は「バシフィコ横浜」で行われる室内骨董市にも出店するようです。妻の店が繁盛しますように!!

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