Diary 雑記

156

1991年から26年に亘って乗り続けてきたイタリア製のスクーター、ベスパが動かなくなった。

ガソリンスタンドで給油をして、自宅に向かって走っていたら、突如としてエンジンが止まってしまったのだ。

しかたなく、僕は汗まみれになりながら、この重たい乗り物を自宅まで押して帰った。

そうなのだ。このベスパという乗り物は、ボディがすべて鉄製だということもあって、とてつもなく重たいのだ。そして、重たいということもあって、燃費がとてつもなく悪いのだ。

50CCのエンジンなのに、たぶん、MAZDAの乗用車、デミオより全然走らないだろう。

ベスパには荷物やヘルメットを入れるスペースがない。

スピードも出ない。

急な坂は上れない(僕の暮らす街は、急な坂ばかりなのです)。

つまり、いいところがほとんどないのだ。

それでも、四半世紀以上も乗り続けてきたのは、デザインがすごく気に入っていたからだ。

だから、これまでだったら、すぐに修理を考えただろう。

ベスパは造りがシンプルなので、いくらでも修理が可能なのだ。

けれど、僕は今、このベスパはもう廃車にしてしまおうかとも考えている。

思い返してみれば、これまで、このスクーターには本当に頭を悩まされた。

妻とふたりでツーリングをしている途中でエンジンが止まり、自宅まで10キロ近くの道のりを、ロープで妻に牽引してもらったこともあった。

エンジンがどうしてもかからなくなり、遠くにあるバイク工房に電話をして、トラックで引き取りにきてもらったこともあった。

ちょっとした故障でも、部品がないから、修理には時間とお金もかかる。そもそも修理してくれる工房自体が少ない。

それに比べると、妻が20年近く乗っているヤマハのスクーターは、ものすごく調子がいい。

故障をしたことが一度もないどころか、スピードも出るし、燃費もいい。

荷物とヘルメットを収納するスペースも充分にある。

思えば、3月に死んだ肺魚のニコールも、とてつもなく手のかかる魚だった。

17年近くのあいだ、僕はこの魚のためにいったい何百時間を費やしただろう。

ニコールが死んだのは残念だったけれど、彼女の世話がなくなって、僕は本当にホッとした。

だとしたら、このベスパがなくなれば、またホッとできるのかもしれない。

直すべきか? 廃車にするべきか?

この春、僕はそんなことに頭を悩ませているのであります。

Diary list

Diary:160〜169
Diary:150〜159
Diary:140〜149
Diary:130〜139
Diary:120〜129
Diary:110〜119
Diary:100〜109
Diary:90〜99
Diary:80〜89
Diary:70〜79
Diary:60〜69
Diary:50〜59
Diary:40〜49
Diary:30〜39
Diary:20〜29
Diary:10〜19
Diary:1〜9
このページのトップへ