Diary 雑記

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こんなにも幸せでいいのだろうか?

最近の僕は、頻繁にそんなことを考える。

何かに書いたことがあったと思うが、どういうわけか、幼かった頃の僕は幸せになれるとは思っていなかった。

それどころか、きっと犯罪者になって、刑務所で暮らすことになるのだろうと考えていた。

もちろん、自分を好きになってくれる女の人が現れるとは思っていなかったし、結婚もできないと考えていた。

だが、なぜか僕は24年もプロの小説家をしていて、27年以上も好きな人と暮らしている。

その女性は信じられないほどに素敵な人で、僕が横道に逸れようとすると、必ず正しい方向に導いてくれる。(自慢しているわけではないのですが、妻は美しくて、スタイルもいいのです)。

かつての僕は限られた人たちとしか接しなかった。

だから、羨ましがられることはなかったし、自分が幸せ者だと感じることも少なかった。

だが、今は妻と一緒にアンティーク・フェアに行っているので、たくさんの人と接するようになった。

そんな人々(お客さんや同業者たち)から、僕はいつも「羨ましい」と言われている。

最近になって頻繁に会うようになった高校時代の同級生たちからも、「大石みたいに恵まれてるやつは見たことがない」と言われている。

今まではほとんど意識しなかったけれど、僕はみんなが羨むほどに幸せなのだ(極めて凡庸な人間である僕が、なぜ、幸せになれたのかは、まったくわかりません)。

「ひとりの人間が所有できる幸福には限りがある」

これは僕が何度となく書いて来た言葉だ。

もし、それが真実なら、僕の幸福はすでに限度を超えているはずだ。

そう考えると、恐ろしくなる。

だが、人の命は永遠ではないから、この幸福はいつか、間違いなく失われるのだ。

僕はいつか、必ず、この幸せを失う。

それを阻止することは、どうしたって不可能だ。

だから、僕はこの夏、自分が幸せなのだということを噛み締めようとしている。

この一瞬、一瞬を、しっかりと意識しようとしている。

明日もこの幸せが続きますように。

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