Diary 雑記

22

用なしになったサイフォン

用なしになったサイフォン

僕は毎朝、11時前後に起床する。

それからしばらく、コーヒーを飲みながら音楽を聴いたり、煙草を吸ったり、新聞を眺めたりする。これは毎朝の楽しみのひとつである。

さて、このコーヒー。

今まではずっと、手動のミルで豆をゴリゴリと挽き、アルコールランプとサイフォンでいれていた。そのほうが何となく、おいしいように感じていたし、アルコールランプに熱せられた湯がサイフォンの中を駆け上がって行く様子などを見ているのも面白かったからである。

そう。もう20年近く、僕は手動のミルとサイフォンとアルコールランプを使ってコーヒーをいれて飲んできたのだ。

ところが、今から1ヶ月ほど前、たまたまインスタントコーヒーを買った。インスタントのコーヒーなんて、実は心の中でバカにしていた。でも、忙しい朝には便利かと思って試しに買ってみたのである。

で、バカにしながら飲んでみた。

むむむ。

バカにはできない味である。

その上、手軽だ。

サイフォンは洗うのがとてつもなく面倒だし、すぐに破損するから、取扱いも大変だ。手動のミルは疲れるし、ネルの布の保存も面倒だ。アルコールランプの扱いも、いろいろと手がかかる。

それに比べると、インスタントは格段に手間がかからない。

うーん。これからは忙しい朝だけはインスタントにしよう。

そう決めた。

忙しい朝だけは・・・だが、この1ヶ月、忙しい朝は1度もない。

そうなのだ。僕に忙しい朝などないのである。

にもかかわらず、僕は毎朝、インスタントのコーヒーを飲むようになった。

「サイフォンを洗うのが面倒だから、きょうはインスタントでいいや」

「サイフォンでいれてもいいけど、まあ、きょうはインスタントにしておこう」

「今朝は何だかかったるいから、インスタントでいいや」

それが1ヶ月も続いてしまった。

20年間、毎朝使い続けてきたサイフォンもアルコールランプもコーヒーミルも、今では埃をかぶってしまっている。

うーん。コーヒーにだけはうるさいつもりでいたというのに、これはとてつもない堕落である。

冷凍庫の中のマンデリンもモカもキリマンジャロも、酸化して味が悪くなってしまったに違いない。

こんなことでは、いかん。

そう思いつつ、今朝もインスタントのコーヒーをいれて飲んでいる。

まあ、いいや。

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