Diary 雑記

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予定通り、9月6日に光文社文庫から書き下ろしの新作「人を殺す、という仕事」が出る。

予定通り?

いや、そうではない。

光文社の担当者と、6月末日までに第一稿を出すという約束をしていたにもかかわらず、それが守れなかったのである。

僕は心配症なので、いつも余裕をもって執筆の計画を立てる。自分で立てた計画だから、それには、なるべく厳密に従う。そういうふうにして、原稿はいつも早めに提出していた。これまで、締め切りに遅れたことは1度もなかったのだ。

今回も早めに執筆を開始したつもりだったし、苦しみつつも、何とか前進し続けていたはずだった。

だが、間に合わなかった。最後の半月は倍以上のペースで書き続けたにもかかわらず、間に合わなかったのだ。

しかたなく、光文社の担当に連絡をして、締め切りを10日間も伸ばしてもらった。本当はそんなことはしたくなかったのだが、どうしようもなかったのだ。

それに、僕もベテランになって、少しずるくなっていて、「本当の締め切りはもう少し後だろう」と考えていたということもあった。

光文社の担当者からは、快くオーケーをもらい、7月10日に締め切りを変更してもらった。

それは助かったのだが・・・もし万一、その締め切りに遅れたら、今度こそ死刑である。光文社では、「締め切りに間に合わなかった作家は処刑される」というのは有名な話である(もちろん冗談です)。

その10日間は、これまでにないハイペースで仕事を続けた。けれど、いつまでたっても小説の終わりがやって来ない。それはまるで、ゴールのわからないマラソンを走っているような気分だった。

「もうダメだ。すべてを投げ出して失踪しよう」と何度思ったことか・・・。

それでも、何とか脱稿し、10日の締め切りには間に合った。

だが、そのためにすべての作業が押せ押せになって(僕は担当者に指摘された箇所を直し、7月26日に最終稿を提出した)、編集者の人たちには、ものすごい迷惑をかけてしまった。

光文社の藤野さん、中西さん、夜も眠れないほど忙しくさせてしまって、ごめんなさい。今後は、こういうことがないように気をつけます。

それにしても・・・最近は、しばしばこうなのである。最近の僕の本は、当初の計画より、とてつもなく長くなってしまうのである。

「人を殺す、という仕事」は400枚という計画だったにもかかわらず、最初の原稿は700枚を軽く超えていた。これでは、終わるはずがない。

いつも最終的に大幅に(100枚以上)削っているから、読者のかたは気づかないかもしれないが、「飼育する男」も「水底から君を呼ぶ」も「邪な囁き」も「呪怨 パンデミック」も、最初はとてつもなく長かったのだ。未発表の「ロリータ」も、ナボコフの「ロリータ」に負けないくらいに長いのだ。

どうしてこうなのだろう? なぜ、いつも長くなってしまうのだろう?

それが現在の悩みの種です。

ちなみに僕はすでに新作の執筆に入っておりますが、これもなかなか話が進みません。

細かい描写をし過ぎなのかなあ?

どなたか、アドバイスをお願い致します。

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