Diary 雑記

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5月21日には、日本中でとても多くの人々が金環日蝕を見たのだろう。

けれど、僕はそれを見なかった。

僕が金環日蝕を見なかった理由のひとつは、その時刻にはいつも眠っているからだ。

だが、実を言えば、あの日、あの時刻には、僕は目を覚ましていた。前の小学校の校庭に子供たちが集まって大騒ぎしていたから、目が覚めてしまったのだ。

だから、ちょっとベランダに出れば、きっと金環日蝕を見ることができたのだろう。けれど、僕はそうしなかった。その「世紀の天体ショー」を見たいという気持ちになれなかったのだ。

その翌日は東京スカイツリーの開業日だった。

けれど、もちろん、僕は東京スカイツリーに行きたいとは思わなかった。たぶん、これから先も永久に行かないだろう。

僕は東京で生まれたにもかかかわらず、東京タワーに昇ったこともないのだ。

要するに、僕はそういう人間なのだ。「みんなが見るものなら、僕は見ない」、「みんなが行くなら、僕は行かない」と思うような男なのだ。

昔、村上春樹さんが大好きだった。村上さんが群像新人賞でデビューした時に、講談社の文芸誌「群像」で「風の歌を聴け」を読んで、大好きになったのだ。つまり、僕は村上さんの最初の読者のひとりだったのだ。

村上さんの2作目の「1973年のピンボール」も「群像」で読んだ。そして、村上さんをもっと好きになった。

けれど、その後、村上さんはとても人気の作家になった。それにつれて、僕は徐々に村上さんを読まなくなった。その理由は、金環日蝕や東京スカイツリーと同じである。つまり「みんなが読むなら、僕は読まない」ということなのだ。

僕は「安くて、うまい店」というのが苦手だ。そういう店はすごく混んでいるからだ。

僕はへそ曲がりなので、本当は「高くて、まずい店」に行きたい。

でも、さすがに、まずいのは嫌なので、しかたなく「うまいけれど、高い店」に行くことになる。

こういう性格だと、いろいろと損なこともある。だが、しかたがない。51歳になって、今さら性格は直せないだろう。

僕はこのまま、へそ曲がりとして生きていきます。

不思議なことですが、僕の妻も、僕と同じへそ曲がりです。彼女も初日の出は見たことがないし、初詣にも行きません。
 

追伸:我が家のキンモクセイで巣作りをしていたヒヨドリは、4月4日頃から卵を温め始めました。ですが、なぜか、その3日後に、急に巣を放棄してしまいました。巣の中には今も、3個の卵が残っています。親鳥は元気にしているので(今も毎日のように、夫婦で餌をねだりに来ます)、どんな理由で卵を残して巣を放棄したのかは、本当にわかりません。楽しみにしていたのに、すごく残念です。

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