Diary 雑記

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6月28日の散歩の帰りに、妻が自宅のすぐ近くの庭(他人の家です)に、ヒヨドリの巣を発見した。道路に突き出した枝なので、下から見上げると巣がはっきりと見えるのである(この3年間で、僕たち夫婦はすっかりヒヨドリ博士です)。

巣を作っているのは、冬のあいだずっと我が家に通い続けていたヒヨドリの夫婦である(僕たちは「ひよとお」「ひよかあ」と呼んでいます)。その2羽は我が家の飼い鳥みたいなもので、僕たちによく懐いているから、すぐにわかるのだ(呼ぶと返事をします)。

巣の中にはすでに何羽かのヒナがいて、親が餌を運んで来ると、ぴーぴーとやかましく鳴いて反応している。

そんなわけで、その日から、その巣を観察するのが僕たち夫婦の日課になった。

「こんなところで、カラスに見つからないかしら?」

妻は心配そうである。

僕も少し心配だったが、そこは人通りのある場所なので、かえってカラスには見つかりにくいのかもしれないと思った。

いや、一度、巣の下の道路をカラスが2羽で歩いていて、ヒヨドリの親がやかましく鳴いている時があった。それを見た僕は(我が家の玄関から、それがよく見えます)、慌てて自宅を飛び出し、腕を振り回してカラスを追い払った(僕は過保護です)。

飛んで逃げて行くカラスの跡を、「ひよとお」と「ひよかあ」がキーキーと鳴きながら追いかけていった。

「いつ巣立つんだろう?」

僕たちはそれを心配した。2年前に我が家の庭のキンモクセイから巣立った2羽のヒヨドリのヒナが、カラスの餌食になるのを目撃しているから、心配でたまらないのだ。

ある日の午後、いつものように散歩の帰りに、下から巣を見上げた僕たちは、そこにヒナたちの気配がないことに気づいた。どうやら、巣は空っぽのようだ。

すでに巣立ったのか、それとも、カラスに襲われたのか。

気になったが、確かめるすべはなかった。僕たちにできたのは、ヒナたちの無事を祈ることだけだった。

さて、7月8日のことである。

僕たちがリビングルームでくつろいでいると、庭にヒヨドリがやって来た。僕たちが「ひよかあ」と呼んでいるメスのヒヨドリに違いない(ヒヨドリ博士には、個体の識別ができます)。

「ひよかあ」はガラスの向こうに僕たちの姿を確認すると、すぐに我が家の前に生えている柿の木に飛んで行った。

「何をしに来たんだろう?」

そう訝りながら柿の木を見ると、なんと、その枝に3羽のヒナがいるではないか。

そう。「ひよかあ」は僕たち夫婦にヒナを披露しに来たのである。

僕たち夫婦は感激のあまり、思わず涙ぐんだ(僕は本当に泣きました)。

まだ尾羽のほとんどないヒナたちは、2時間ほど柿の木にいて、「ひよかあ」と「ひよとお」が運んで来る虫を食べていた。それから、どこかへと立ち去った。

さて、その約1週間後、7月14日にヒナたちが再び我が家の前の柿の木にやって来た。3羽とも無事である。前回に比べると、みんなかなり大きくなって、尾羽も少し伸びていた。

1週間前には親鳥はヒナに昆虫をやっていた。だが、その日は木の実みたいなものを与えていた。それで僕は冬のあいだ、ずっとそうしていたように、餌台にバナナを置いてみた。

すると、親鳥はとても喜び、そのバナナをせっせとヒナに運んだ(ヒヨドリの子育てを手伝うのは、あまりいいことではありませんね)。

ヒナはその日も1時間ほどそこにいた。それから、どこかへと飛んで行った。

そして、その後も、ヒナたちはしばしば我が家の庭にやって来る。

来るたびに、親鳥に姿形が近くなっていて、今ではよく見ないと、ヒナなのか親なのかがわからないほどだ。

ついさっきも、3羽のヒナが親と一緒にやって来た。仕事は目が回るほどに忙しいのだが、庭にヒヨドリたちが来るたびに、僕は窓辺で孫でも見るかのように彼らを眺めているのです。

最近、また「大石動物記」みたいになって、すみません。

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