Diary 雑記

04:初めての旅行

  • 助手席に佇む
  • 僕のコートの中で
  • 初めての雪上歩行
  • さすがに疲れた

お菊さん第1回ギャラリーの人気投票にたくさんの応募ありがとうございました。第一次選考では「考え事」「寝起き」「暖を取る」の3つが同数でトップになりました。
そして、決選投票の結果、第1位に輝いた写真は「考え事」です。非常に沢山のご応募、誠にありがとうございました。
「考え事」に投票していただきました方全員に、大石圭サイン入り「履き忘れたもう片方の靴」を送らせていただきます。当選者にはメールにてご案内させていただきます。

雪深い草津温泉に猫連れで行った。「お菊」にとっては初めての旅行である。

 愛車のピックアップトラックを駆っての2泊3日の小旅行ではあるが、この旅に「お菊」を連れて行くべきか否かで随分と迷った。

国内をクルマで旅する時、ピーナッツはよく僕のお供をしてくれた。ピーナッツのやつはクルマの中でいつも異常にうるさくて、「ふんくら、ふんくら」と落ち着かず、ウィンカーを出すたびに「降りる、降りる」と大騒ぎ。車内はピーナッツの毛と鼻水で汚れ、目的地に着くころは大声で叱り続けていた僕のほうが疲れ切ってしまったものだった。

それでも、犬を連れての旅は楽しいものでもあった。ピーナッツも自宅で留守番よりはいいみたいで、旅先の見知らぬ街をよく一緒にそぞろ歩いたものである。

さて・・・「お菊」は犬ではなく、猫である。果たして猫連れの旅が可能なのか?

我が家の猫飼育のバイブル「正しい猫の飼い方と暮らし方(永岡書店)」によると、「猫を旅行に連れ出すのは、あまりおすすめできません」という。「環境の変化に弱い猫にとって旅は苦痛です」。さらに、猫の中には「車に弱いものがいます」ということだ。

うーん。猫は旅が苦手なのか。

困った僕は猫飼育のベテランである読者の何人かに相談した。そうしたら、みんながみんな口をそろえて、「猫に旅行はちょっと・・・」と反対したのだ!! 中には「そんなことをしたら、ショック死する可能性もありますよ」と言う人までいたのだ!!

ショック死・・・。

うーん。そんなことになったら、どうしよう?

だが、待てよ・・・。

もちろん、「お菊」は猫である。だが、僕たち夫婦は「お菊」を猫としてではなく、犬として育てた。だとしたら、旅も可能に違いない。いや、「お菊」には、どんなことにも耐えられる強い猫に育ってもらわなくてはならないのだ。おまけに僕は天の邪鬼な性格で、「ダメ」と言われたことを、やりたくてしかたないのだ。

そんなわけで僕たちは「お菊」を連れて旅に出た。松尾芭蕉のように、「お菊」が旅で死ぬならしかたない。

クルマは何の問題もなかった。猛烈にうるさかったピーナッツとは対照的に、草津温泉に着くまでの5時間ほどのあいだ、「お菊」はずっと妻や僕の膝の上で寝ていた。

途中でちゃんとトイレにおしっこもした。まるで、ぬいぐるみのように大人しくて、何の手もかからなかった。

草津温泉の旅館はとても静かで、清潔で広々としたところだった。前々日に1メートルもの雪が降ったそうで、旅館の周りは一面の銀世界で、息を飲むほどの美しさだった。

さて、部屋に入ると「お菊」はしばらくのあいだ、あちこちを探検していた。だが、やがてクロゼットの中にうずくまって大人しく眠ってしまった。食事の時も僕のそばでちょこんと、ぬいぐるみようにお座りしていて、仲居さんにも「ぬいぐるみみたいですね」と言われた。

確かに少し迷惑そうな顔をしていたし(最近は「お菊」の迷惑そうな顔が見分けられる)、少しだけ食欲も落ちた。夜は寝る場所を決められないのか、一晩中、部屋のあちこちをうろうろと歩いていた。だが、心配していたようなことは何もなかった。下痢をすることも、「みゃーみゃー」鳴くというようなこともなかった。そう。「お菊」は無口で、けなげで、おまけにたくましいのだ。

そんなわけで2泊3日の温泉旅行は無事に終了した。さすがに帰宅した晩は「お菊」も疲れ切ってしまったようで、餌もそこそこに眠ってしまったけれど・・・。

気をよくした僕たち夫婦は、また「お菊」を連れての旅を計画中である。

さて、「お菊」、次は一緒にどこに行こうか?

Diary list

Okikusama:150〜159
Okikusama:140〜149
Okikusama:130〜139
Okikusama:120〜129
Okikusama:110〜119
Okikusama:100〜109
Okikusama:90〜99
Okikusama:80〜89
Okikusama:70〜79
Okikusama:60〜69
Okikusama:50〜59
Okikusama:40〜49
Okikusama:30〜39
Okikusama:20〜29
Okikusama:10〜19
Okikusama:1〜9
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